1mm単位で成型できるのは、内径32mm以上850mmまでの成型ベローズと言っておりますが、このようなお叱りをたまに頂くことがあり、その時にはちゃんと説明してあげているんですがなかなか理解してもらえない方があるのでこちらにも説明を書かせていただきました。
希望の寸法で成型できないのは、フレキシブルチューブとベローズは液圧成型ベローズと溶接ベローズです。これらは標準寸法表に記載されている寸法以外は成型できません。
希望の寸法で成型できるのはロール成型ベローズの内径32mm以上850mm以下のベローズです。
サイトマップよりベローズの寸法表のページを開いていただいて成型ベローズ標準寸法(型番でRがついている表)をご覧ください。
内径32mm以上850mmまでは1mm単位で希望の寸法で成型することが出来ます。
フレキシブルチューブは、成型方法が連続成型で各サイズごとに決められた幅のコイル材料を圧延メーカーに発注するため少量での成型はできません。
溶接ベローズもプレス工程が連続のため、型、コイル材料などフレキシブルチューブと同じように少量では成型はできません。
液圧成型(型番P)は、成型方法が板材をプレスで深絞りしたシームレスパイプを使用するため(内径15mmから内径30mmまで)こちらも少量では型を作ってシームレスパイプを製作することが出来ないため少量では成型ができません。
溶接ベローズ標準寸法表
液圧成型ベローズ標準寸法表
製作実績のページでも紹介しておりますが、20年前までは40Aのサイズまで製造しておりましたが、需要が時代とともに銅からステンレスへと変わってしまい製造を中止し、製造しているフレキシブルチューブはステンレスのSUS304とSUS316Lです。
しかし、ある得意先から現在も注文を頂いている一種類(15Aのサイズ)だけ銅製のフレキシブルチューブを製造しておりますが、これ以外の銅製フレキシブルチューブについては、新たなサイズの生産は量が多くても生産いたしませんのでよろしくお願いいたします。
フレキシブルチューブやベローズは金属なので曲げや繰り返し運動はある一定以上を 超えると「金属疲労」で割れがおこります。
チューブが割れた部分を切り取って切り縮め修理もいたしますが、割れがない所も金属疲労がかかっておりすぐに割れる場合があるので新しく製作するのをお勧めいたしますがどうしてもという事でしたら修理いたします。
しかし溶接時に身体に危害をおよぼすような流体または気体が流れていたチューブ、また溶接の熱で火がつくような流体または気体がチューブ内に残留している場合は修理をお受けできません。
金具の根元を切り縮めて新しいニップルを取り付けた製品です。
液体窒素、液体酸素などの液化ガス設備とローリー車の間の移送に使われるチャージホース(フレキシブルチューブまたはフレキシブルホースとも呼ばれます)の接続金具については液化ガス各社によって金具が異なりますので、接続金具については各液化ガス会社から分けていただいてください。
フレキシブルチューブもベローズも漏れ検査は全数実施します。
ベローズはHeリーク検査(漏れ検査)を全数実施し、お客さんの要求でこのほかにも水没エアーテスト(洩れ検査)、水圧テスト(耐圧テスト)、 浸透探傷検査(非破壊検査法の一種でpenetrant testing, 浸透探傷試験)などを日本非破壊検査協会認定の非破壊検査技術者が社内で検査を行っております。
フレキシブルチューブの漏れ検査はコンプレッサーのエアーではなく、確実にわずかな漏れも発見できるように全て窒素ガスを使った水没エアーテストを行っております。
ベローズのHeリーク検査の様子をYou Tubeで見る事が出来ます。 >>>>>>
写真はHeリーク検査済みベローズの浸透探傷検査前と検査中の写真です。
非破壊検査とは
"物を壊さずに"その内部のキズ
や表面のキズあるいは劣化の状況を調べ出す検査技術のことです。人類が将来にわたって健康な生活を送るた
めには、地球規模での自然環境を維持することが不可欠です。このためには、工業製品や各種設備について、それらの安全性を確認しながら可能な限り長期間に
わたって利用することにより、廃棄物を極力減らす努力の積重ねが必要となります。非破壊試験は、素材からの加工工程及び完成時の製品の検査、設備の建設時
の検査などに適用することにより、製品や設備の信頼性を高めて寿命を長くすることに役立っております。
日本非破壊検査協会HPより抜粋
Heリーク試験動画でご覧ください >>>>>>
フレキシブルシャフトやスタンドチューブ、マイクロホンなどに使われるフレキシブルチューブの問い合わせが最近多く頂きますが、我社で製造しているフレキシブルチューブ(フレキシブルホースとも言います )は水、油、ガスなどの流体を流すパイプで電線などを保護するパイプではございません。
電気スタンドなどに使われるチューブの問い合わせは製造しておりませんので対応が出来ませんので、恐れ入りますがスタンドチューブ製造会社をお探しください。
ラセン管(螺旋管)とは、
自在に曲げることが出来るパイプで、現在はフレキシブルチューブ(フレキシブルホース)というのが一般的です。
フレキシブルチューブが考案されたころは薄板の溶接技術がなく薄肉のパイプを製作することが出来なかったために、薄肉の板をらせん状に丸め、パッキンを入れてインターロックして製作したのが螺旋管(インターロックチューブ)です。 形状は湯沸かし器の出湯管と類似しています。
フレキシブルチューブと言ってもスタンド用などに使われるチューブとは構造も用途も違います。
高温に対応するためにパッキン(アスベスト)が使われていたが、アスベストが使われなくなり、現在はパッキンが入っていない特殊な仕様の注文だけにしか対応しておりません。
写真の上段のものが螺旋管で下の製品が溶接パイプから加工したベローズです。
ステンレスは錆びない金属ではありません、錆びにくい金属です。
一般的にステンレスに対し、錆びない鋼のイメージが強く印象付けられている為、全く手入れの必要がない金属であるかのように思われ、ステンレスに少しでもサビがみられると、まがい物のように言われる方もおります。
ステンレスは鉄やアルミニウムより耐食性に優れ、非常に錆びにくい金属ですが、成分はほとんどが鉄です。金や銀のように絶対に錆びない金属ではありません。使用条件や環境によって汚れる事も、錆びる事もあります。
ただステンレスのサビは、ほとんどの場合、塩分の付着や鉄粉の付着による「もらいサビ」であって、初期の段階では、表面部分ににとどまり、内部まで侵食される事はほとんどありません、早い時期なら簡単に除去でき、綺麗な表面に戻ります。それを永いあいだ放置しておくとサビが進行し穴があくこともあります。
このように成らない為にもステンレスといえども時々表面状態をチェックし、汚れやサビの手入れが必要です。
しかし流体を間違えると簡単に大きな穴が開いてしまいます。
フレキシブルチューブやベローズを発注するときには使用流体をちゃんとお調べのうえ発注してください。
大きな事故につながることにもなりかねますので、ご注意ください。
写真はフレキシブルチューブの材質を間違えて発注し大きな穴が開いてしまった例です。